今やシングルモルト界で世界に名を轟かすラフロイグ。ラフロイグはモルトスター（製麦業社）にピートスモークのかけ具合などハウススタイルに合わせたオーダーをして納入している蒸溜所が殆どとなった現在において、今も使用する20%の麦を蒸溜所内で製麦する数少ない蒸溜所でもある。自家製麦の麦はモルトスターから納品された麦と混ぜる事なく蒸溜に使うのでラフロイグの生産量の約20%がフロアモルティングされた自家製麦によるラフロイグが製造される事になる。

このボトルは、1994年、当時のチャールズ皇太子から蒸留所に王室御用達の証が授与された直後の時代に流通していたロット。

逆算すると1980年代前半に蒸溜された原酒がメインで構成されているボトリングであるだけに、ピートの香味は限りなく穏やかに、果実の香味が顕著に感じ取れる。ラフロイグの偉大さが感じ取れる貴重なオールドスタンダードと言えよう。