「ART SESSION」シリーズについて
私達がセレクトするウィスキー・スピリッツと過去・現在を問わず様々なアーティスト・アート作品とのコラボーレーション。
それらを「Classic」、「Contemporary」にアプローチを分けシリーズ化したもの。
私達は常により良い原酒を探し求めます。
またラベルにしてもしかり、その味わいに相応しい美しさや表現を大事にしてゆきたいと考えます。
悲劇的運命、幻となった1樽。
ART SESSION CLASSIC第9弾の原酒に選ばれたのは、1898年創業、グレングラントの第2蒸溜所として設立、創業直後にウィスキー市場の不況により3年目に早くも操業停止、半世紀後となる1965年に漸く再開するも、2003年に閉鎖、2011年には建物も完全に取り壊されてしまった閉鎖蒸溜所キャパドニックからカスクストレングス、シングルカスクの原酒。
グレングラントと同じ麦芽や仕込み水でありながら、そのスタイルはより優しく繊細でフルーティと評価されるも、悲劇的な運命を辿り幻となってしまった蒸溜所だ。
ふんだんな柑橘果実のフルーツフレイバーとフローラルな香味が24年の熟成により絶妙なバランスで展開する、フルーティなスペイサイド好きには堪らない1本ではないだろうか。
ラベルには同蒸溜所の創業年である1898年に、キャパドニック同様悲劇的に他界してしまった、ペン画の鬼才オーブリー・ヴィンセント・ビアズリーの作品を使用。
失われた蒸溜所が生み出した、幻となりゆく味わいを堪能して欲しい。
オーブリー・ヴィンセント・ビアズリー(Aubrey Vincent Beardsley)
イギリスのイラストレーター、詩人、小説家。
ヴィクトリア朝の世紀末美術を代表する存在。
悪魔的な鋭さを持つ白黒のペン画で鬼才とうたわれたが、病弱ゆえに25歳で死去した。