スタイル：甘くフルーティ。
香り：バナナとメロンケーキの上品なアロマ。ユリとジャスミンの花びらで詰まったフローラルな波。濃厚なココナッツクリームのような風味が下支えすます。甘いオレンジの柑橘油の美しい層。麦、ブリオッシュ、青々と茂る草、バニラとシャルトリューズが揺らめき、次第にドライな赤トウガラシに収束します。とても良い。
味わい：香りから予想された味わいが更に強くなり、まとまっています。オレンジ系の柑橘が支配的だが、その甘味が味わいの境目を曖昧にしています。メロンとフローラルな風味は力強く濃いグラッシーさに捕らえられています。その核たる部分には更なるオレンジが―キュラソー―ほのかなパイナップル、マスクメロンそしてパラミツが円やかに甘く仕上げています。ハーバルなオー・ド・ヴィーが高みへ昇ります。蜜のかかったマカダミアとモルト、ほんの少しの樽感がフィニッシュへと導きます。
余韻：柔らかく、とてもハーバル、そして赤トウガラシのヒントが良いスパイスに。オレンジの花を浸した水に、プリンの味わいが最終的に表層を支配します。
総評：これは凄まじい。2000年以降の秀逸なアイリッシュにはあまり出会ったことが無かったです。私がテイスティングしてきた中で一番の出来栄え。若いものはモルトの風味が支配的でフルーティさが抑えられていることが多いです。これは、間違いなくアイリッシュであるにも関わらず、神々しいフルーツ爆弾であり、デザート、またはジュースとして飲めます。心地よく、品があり、素直に美味しいと言えます。私の評価としては、二つ星まで１インチ程のクオリティ。ここでお伝えしなければならないのは、私の評価は数年前と比べて厳しくなっているということ。何年もウイスキーを経験した人にとっては自然な成長ではなかろうか。このボトルは個人的に一本確保！
（インポーター資料より）